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インフラエンジニア案件の市場分析 VOL.2

インフラエンジニア案件の市場分析 VOL.2

■フリーランスインフラエンジニア■
インフラエンジニアとしての経験を積み、フリーランスを目指す方も多いと思います。
フリーランス求人の中でインフラ案件は多く、ある一定の経験が必要とされるものが多いため未経験枠が少ない傾向があります。
開発エンジニアより敷居は高いと思っていた方が賢明です。
その為裁量も大きく、経験に応じた新しいスキルへの挑戦枠などが比較的多いのも特徴です。人気・最新の技術のキャッチアップの積み上げの場は開発エンジニアよりも広めと言えるでしょう。
インフラなくては開発が出来ないので案件がなくなる心配がないのは魅力ですが単価下落には注意が必要です、世の中の動き、案件とそのスキルを保有するエンジニアの比率で1年後の価値は大きく変動します。
これはインフラに限った事ではありません。
 
 

■インフラ案件の相場は?■
フリーランスにおいてもインフラエンジニアの魅力は理解頂けたかと思います。
では、「インフラスキルを活かした案件でどのくらい稼げるの?」かを案内していきましょう。
 

◇経験年数別相場
インフラエンジニアの平均年収は5年以上で450万~550万程度です。
経験を積んで上流設計やベンダー調整、リーダーなどの立場で活躍するようになると年収はさら大きく変化します。即戦力エンジニアは500万~650万、800万のインフラエンジニアも多く存在します。
多くの資格を有し、希少な技術を持つエンジニアの中には1000万のプレーヤーもそれなりに見受けられます。
フリーランスの月収で50万~80万あたりが多く、ハイスキル案件ですと100万を超えるポジションも見つけることが出来ます。
インフラエンジニアの相場幅が広い事が気になる方もいるかもしれません。
これは設計・構築スキルの有無で大きく評価が変わる事がその理由です。
またフリーランスの場合に注意しておかなくてはいけない事は会社員と違い、保険料や税、案件への交通費など諸経費を自分で手続きし支払う必要があります。
単純計算で55万×12ヵ月で660万ですが諸経費がそこから出ますので手取りをきちんと把握する事も大切です。
 

◇インフラ案件の市場ニーズ
先にも上げましたが設計・構築の経験が詰めた頃からかなり多くの仕事を選ぶことが可能です。
設計・構築から可能な案件は高額も多くよりやりがいをもって遂行出来るはずです。
 

【経験者案件は高額揃い!】
例)
・リーダー/ECサイト向けサーバー設計・構築 (Linux設計・構築経験 導入ツール選定の経験 チームリーダー経験) 75万/月
・クラウドサービス/インフラ設計・構築 (AWS経験もしくはオンプレ経験3年以上) 80万/月
・大規模ActiveDirectory設計・構築・運用 (ActiveDirectoryに関する深い知識 1案件で500台以上の導入経験) 70万/月
・不動産企業へのNW導入 (NW設計・構築経験  L2・L3経験 CCNP資格優遇)65万/月
 

◇経験が浅いインフラフリーランスの案件は?
「クラウドに関わりたいです」「設計がしたいです」などインフラエンジニアに興味を抱いた方からお話を聞きます。
人気のポジションに早く就きたい気持ちは分かるのですが、基本知識・経験もなくポジションが得られるほど簡単な仕事ではありません。
需要の高い仕事ですが思った通りに活躍出来るまで少なくとも2~3年程度は修業期間と考えておくべきでしょう。
その為にもまずは実務経験を積む事です。どんなに優秀な方でも実務実績がないうちは「ITの世界、未経験」です。
その未経験、経験の浅い人材から経験者として認められる経験値が必要です。金額よりも受け入れられて実績を積める案件でしっかり「地固め」をすることをお勧めします。
監視の仕事は未経験でもOKな案件が見つけやすく、まずはIT業界実績をここで作り、運用・保守に挑戦、そして設計・構築に挑戦が一般的なセオリーでしょうか。
 

◇インフラ案件で年収・収入を上げるポイント
一番重要視されるのはスキルである事は間違いありません。最新の技術は何か、人気は何かを常にキャッチアップし続ける事は必須です。
そしてスキルは持っているだけでなく、実績に変換する必要があります。
そして柔軟な対人力です。顧客折衝能力、リーダー能力などいわゆるコミュニケーション力も兼ね備えたエンジニアは非常に貴重です。
昔はスキルシートのみで参画が決定されていた時代もありましたが、現代は必ずと言っていいほど面談が実施されています。その背景にはクライアントも人柄をスキル同様に重要視しているためです。スキルバリバリだが個人プレーのみの人材と、その人よりは少しスキルは劣るがチームで上手く立ち回ってくれる人材の場合、貴方だったらどちらの方と仕事をしたいでしょうか。
多くが後者になるはずです。つまり、対人力も立派な価値として評価されているのです。
「この人とまた仕事をしたい!」と思われるエンジニアは技術も一流、人としても一流と言えるでしょう。
この他、業務知識も併せて習得していく事でプロフェッショナルとしての活躍の場は更に広がります。計画的に自分の価値を上げていきましょう。
収入をあげるポイントはまずはスキルと実績、キャッチアップ力そして対人力です。
 

◇フリーランスで働く上で気を付けたい事
フリーランスは仕事を見つけるところから全て自分で行います。体調管理は勿論、多くの企業にある夏季休暇や年末年始休暇のような特別な休暇もありません。
その期間の就業時間が精算幅を割る様なら給与は減額になります。
突発的な休みや契約したにも関わらず納期遵守しない、業務を選ぶ、急に案件を辞めるなど迷惑をかける行為は絶対にやめましょう。
自由に好きなように仕事をすることをフリーランスと思っている一部の方が真面目に実力と努力の上で成長しているフリーランスの活躍の場を狭めている現実があります。フリーランスは自由に好き勝手に働く人ではなく、自身のコントロールが出来、その中で自分プロデュースが出来る人の事なのです。
 
 

■インフラエンジニアが取るべき資格や技術は?■
先にも「インフラ案件で年収・収入を上げるポイント」でもご紹介しましたが重要視されるのはスキルです。特に実務経験が浅い場合は具体的な「出来ます」の証拠を準備しましょう。
資格を取ろう
インフラエンジニアの経験は浅いがこれからも活躍したい。そんな方はこれまでの経験にプラスで具体的なアピールが必要です。一番分かりやすいのはやはり資格です。これから紹介する資格は年齢、学歴等に制限はなく誰でも受験できる物が多いのでインフラ開発への熱意も伝わりやすい方法です。
経験者も高位資格を持つことでより良い案件にオファーがかかりやすくなります。中には資格相当をマスト条件にしている案件もあるほどです。
そう、資格は貴方の分かりやすい実力です。
では、メジャーなインフラ、IT資格を紹介していきましょう。
 

【おすすめ資格】
--CCNA--
ネットーワーク資格で一番有名なCisco社のネットワークの基本を分かっています、と表す事の出来る初級資格です。
ネットーワークエンジニアを目指さなくてもインフラエンジニアとして活躍するにあたり持っておきたい資格です。取得後の資格有効期限は3年です。
 

--CCNP--
CCNAの上位資格になります。一人称でネットワーク構築をするに十分な知識を有しています。取得後の資格有効期限は3年です。更に上位にCCIE、CCArがあります。
高額ネットワーク案件ではCCNPを有している事が条件であるものも出てくる指標となる資格です。。
 

--ORACLE MASTER--
日本オラクル社のOracle Databaseシリーズを扱う認定資格です。
製品バージョンごとに分かれているので種類も多く、難易度も千差万別です。
・ORACLE MASTER Bronze(バージョン問わず)
上位試験(Silver)の受験資格にもなります。Bronzeでは基本的な知識を保有していることを証明する事が出来ます。OracleDBの構造やSQLの使い方など広く浅めに出題されます。
Silver以降(Gold、Platinum)はより専門的な試験になる為難易度はぐっと上がる傾向にあります。
 

--基本情報技術者試験--
ITの国家試験といえばまずはこの基本情報技術者試験ではないでしょうか。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営しています。
インフラに限らずITの基礎知識がしっかりとありますよ、という一般的な目安になるので
エンジニアなら取得しておいて損はない資格です。年に2回、春と秋に実施されます。
計画的に受験しましょう。
 

--ネットワークスペシャリスト試験--
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営する国家資格です。
ネットワーク経験が一定水準(一人称で問題なく完結できる)の人でも不合格は珍しくない、
合格率1割未満の年が多い難易度の高い資格です。
 

--AWS試験--
人気のAWS案件に関わりたい方は取得した方が良い資格です。
難易度はクラウドプラクティショナー(ベーシック)、ソリューションアーキテクト(アソシエイト)、ソリューションアーキテクト(プロフェッショナル)と大きく分類されます。サーバー設計・構築の経験者であればまずは、ソリューションアーキテクト(アソシエイト)以上が良いでしょう。
 

--LPIC--
Linux技術者認定機関が扱う資格です。正式名称は「Linux技術者認定試験(Linux Professional Institute Certification)」。Linux技術者としての技術力を認定するIT資格です。レベル1からレベル3までがあり、レベル1はLinux基本的なコマンドの理解、基本操作とシステム管理が分かるレベルの初級資格です。Linuxに触れる機会は多いので、エンジニア経験が浅いうちに取得しておくと良いでしょう。Linuxエンジニアとしては最低限レベル2程度の保有が理想です。
 

アプリ開発知識の需要も増加しているので人気言語の資格を取得する事もチャレンジ枠のある案件参画への近道です。これらの資格は数多く存在します。自分にあったものを選択しましょう。
 
 

■多言語の知識も増やそう■
インフラエンジニアが使用するプログラミング言語
プログラミングスキルがあまり必要とされないイメージのインフラエンジニアですその需要は高まりつつあります。
例えばプログラムによってサーバー1台1台に手作業で行わなくてはいけなかった管理業をツールで一括化したり・自動化する事が出来ます。またクラウドの進出により自動化プロセスはプログラムで可能となっている事も需要の理由として上げられます。
 

--Shell--
抑えておいた良いスクリプト言語といえはまずShellではないでしょうか。
OSを動かす為に生まれた言語なので自動化ツール作成としてインフラエンジニアとても相性が良いでしょう。
 

--Java--
習得難易度はやや高めですが、非常に市場ニーズの高い言語です。
プログラミングが出来なくてもコードが読めるレベルはあって損のないスキルです。
 

--Python--
コードがシンプルで覚えやすい、とRubyと並んで初めてのプログラミングで選ばれるのこのPythonです。人気のAI(人工知能)の分野で利用される事でも注目を集めています。
 
 

■スキルシートを充実させる■
せっかくの経験を簡潔に見やすく伝える事は非常に大切です。
クライアントに会うためにもまずはスキルシート審査に通る必要があります。
スキルシート作成が苦手な方は起承転結を意識し、一番アプローチしたい項目は何かを明確にすると良いでしょう。対面のアピールが苦手な方は特に注意深くスキルシートに伝えたい事をまとめておきましょう。
 

起)名乗る
氏名(ふりがな)性別、生年月日、年齢、最寄り駅を表形式で作成すると見やすくてお勧めです。

例)
氏名(ふりがな) 木下 尚子 (きのした なおこ)
性別 女 生年月日 1992年4月5日(満28歳)
最寄り駅 JR / 新宿駅
 

承)エンジニア経験を要約する
これまでの経験をOS・言語・DB・FW・業界・工程などを経験別に一覧化しておくと良いでしょう。保有資格も必ず記載しておきましょう。
例)
OS Windows 5年 Linux  3年
DB MySQL  3年
言語 Shell   1年 VBA  1年 マクロ 3か月(研修のみ)
保有資格 CCNA(2018年4月取得)
LPIC-2(2019年6月取得)
経験 サーバー設計~開発
 

転)これまでの案件経験をきちんと記載する
どのような業務、工程を、どの期間、どの環境でを簡潔に記載しましょう。
例)
●●業オンプレ更改
20××年〇月~20××年〇月
(△ヶ月) 基幹システムの基盤設計・構築
Linux 詳細設計・構築・テストを担当
Linux、Oracle11g
ポジション メンバー 要件定義 基本設計 詳細設計 開発 テスト 運用・保守
チーム人数 4名 ● ● ●
 

結)足りない事を補足する
ポジションでは伝わりにくい活躍(メンバー教育、スケジュール調整)、得意なポジションなど経験では伝わりにくいアピールは最後にしっかりと補足しましょう。
ブランクがある方はその理由は事前にできる範囲で記載しておきましょう。
例)ブランク期間(20××年〇月~20××年〇月(△ヶ月))は語学留学
(20××年〇月~20××年〇月(△ヶ月))は事故の為、入院
 
 

■まとめ■
◇インフラエンジニアの将来性
いかがだったでしょうか。
環境の土台の作成から維持まで行い、物理から仮想まで幅広いシチュエーションで活躍可能なインフラエンジニアの仕事はこれからも進化し続ける事でしょう。
24時間365日止める事が出来ず、常に精密な対応が求められ、専門性が高く何かに突き詰めたスペシャリストの需要が高いのもこのインフラエンジニアです。
今のスキルをどう磨くか、付加価値をどう付けていくか、どんなエンジニアになっていきたいのか常に想像していきましょう。
あなたの素晴らしいインフラエンジニアとしての成長のお役に立てれば幸いです。

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